有限責任中間法人more trees
事務局長 水谷伸吉
質問1:どのような社会の問題を解決しようとして活動を始めたのですか?
いま、地球上では一秒間にサッカー場一面分もの森林が消失していると言われています。一方で、日本では国土の7割近くが森林におおわれているものの、その半数近くはスギやヒノキなどの人工林で、その多くが手入れのされていない不健全な森となっています。森はCO2を吸収してくれるだけでなく、保水力や生物多様性を育むなどさまざまな機能を持っているにも関わらず、そうした機能(最近では「生態系サービス」と呼ばれています)も失われています。
質問2:解決するために、具体的にどのような活動をされていますか?
まず、国内では間伐(密集したスギやヒノキの間引き)を、海外では植林をメインにした森づくりに取り組んでいます。次に、プロジェクトによって森が吸収してくれたCO2量を測定し、定量化することで、カーボンオフセット(※)のサービスを提供しています。 このほか、間伐した際に発生した木材(間伐材)を有効活用したグッズの開発にも取り組んでいます。
質問3:活動の支援を希望する場合は、具体的にどのようなアクションを取れば良いですか?
一つはカーボンオフセットのプログラムに参加していただくことです。ウェブサイトで、飛行機や自動車などによって排出されたCO2が計算できるサイトを公開していますので、まずは自分の活動で発生した量を計算し、それをオフセットする(打ち消す)ために必要な金額を森づくりに支払っていただくことで、オフセットができます。オフセットの証明として、Tシャツやステッカー、缶バッジなどのオリジナルアイテムを手に入れていただくことができます。 法人向けにもカーボンオフセットのサービスは提供しています。商品やサービス、イベントなど、すでにさまざまなオフセットを手掛けています。 このほか、間伐材グッズを購入していただいたり、クリック募金に参加していただくことでも、私たちの森づくりにつながっていきます。
質問4:活動の最近のニュースはありますか?
これまでは国内のプロジェクトがメインでしたが、2009年春をめどに、フィリピンでの植林プロジェクトがスタートできそうです。国内でも、すでにいくつか候補地をピックアップしています。 間伐材グッズとしては、プロダクトデザイナーの深澤直人さんデザインのアイテムがお披露目されるのを皮切りに、次々と世に出していけると思います
質問5:活動はいつ、どのようにスタートしたのですか?
これまで平和活動や環境活動にも取り組んできた音楽家・坂本龍一さんの呼びかけのもと、2007年7月に設立されました。
質問6:活動をしていて今までで一番嬉しかったことは何ですか?
プロジェクト地である、高知県の地元の住民の方に「ありがとう」といっていただけたことです。何よりも、地域の方に理解していただき、同じベクトルで取り組めていることが実感できて、何よりも嬉しかったですね。
質問7:活動をしていて今までで一番苦労したことは何ですか?
立ち上げ後、最初の半年間くらいはやはり資金的に苦労しました。まず森をつくらないと、CO2も吸収されないし、カーボンオフセットのサービスも提供できません。間伐材も発生しません。かといって、最初に潤沢な資金もなく、実績をこれから積んでいこうという段階で寄付を集めるのは苦労しました。
質問8:尊敬する方はいらっしゃいますか? 尊敬する理由は?
特定の人物をあえて挙げないようにしています。自分に持っていない能力や自分では真似できない部分を持っている人は尊敬しますし、ずるいかも知れませんが、ある意味「いいとこ取り」したいんですね。いろんな人の長所を盗むというか。。。
質問9:NPO の運営に参考となるWebサイト、雑誌、書籍、TV、イベントなどありましたら、お聞かせください。
テレビ東京系の「カンブリア宮殿」はよく見ます。ゲストは企業経営者がほとんどですが、それぞれの理念や方針は、組織の運営という面で少なからず参考になると思っています。
質問10:10年後の展望をお聞かせください。
国内外に50か所くらい、植林や間伐のプロジェクトが手掛けられていれば、と思います。そして、カーボンオフセットという行為が一つの文化、ライフスタイルとして自然と定着しているようにしたいです。 一方で、日本の木材自給率が今の約20%から倍の40%くらいに伸ばすための一助にもなりたいですね。